「投票する若者」は年々増えている!?

(ユースデモクラシー歴史編が長くなりそうなので、モヤモヤしていたことを先に思考整理兼ねて手短に書いていっちゃいます^^;)

先日、20代当選議員で「ユースデモクラシーLab」のメンバーでもある国立市議会議員・渡辺大祐さんが、ブログになぜネットが票にならないのかという理由と共に、東京都知事選挙では「ネット✕選挙」が新常識になったという分析を書かれていました。これには私も全面的に同意します。

その上で、もう一つ違った視点を述べてみたいと思います。

実は、「投票する若者」は年々増えているという視点です。

いやいや、んなわけ無いでしょ!と各方面から聞こえてきそうです。

随所でよく見かける「衆議院議員総選挙年代別投票率の推移」のグラフを見ても若者の投票率はどう見ても下降線です。

syu-nenreisuii※公益財団法人明るい選挙推進協会「年代別投票率の推移」より

しかし、これは選挙で投票する「手による投票」の投票率を示したに過ぎません。

私も最近知ったのですが、1956年に経済学者でワシントン大学教授のチャールズ・チボー氏が提唱した「足による投票」という考え方があります。

古めの記事ですが、富士通総研のコラムにわかりやすく書いてありましたので引用します。
この文章を読んだ後に続く2つのグラフを見てください。

「足による投票」とは、住民が自分の住む行政区域から出ていく権利を行使することです。政治学では、政府に対して自らの意思を表す手段として、「声」と「退出」が挙げられています。

人々は、「手による投票」を通じて自らの意見を表明し政府を変えることができるとともに、もし意見が通らなければ「足による投票」によって自分が住む行政区域から出ていくことができます。

 

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まち・ひと・しごと創生会議 第9回提出資料より

東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)への若者の流入は、民主党政権が終わり第二次安倍内閣が始まった2012年から年々増加し、2015年の時点で11万人を突破しました。

これは、生まれ育った地域よりも住みやすい地へ移動する若者たちの「足による投票」が増えているといえるのではないでしょうか。

しかし、この状況に対して「東京一極集中の弊害」を前提にし、東京から強制的に吸い上げた富を地方にばらまき、地方部の若者の東京への移動を食い止めようという考え方に行き着く人たちが一定数存在します。

その急先鋒というべき方が、先の都知事選挙で敗退した増田寛也氏だったわけです。

(ちなみに上記のグラフはあえて、増田氏名義で作成された文書から引用したのですが、そこには「本来地方の経済社会を支えるべき若者」という表現のように、まるで若者たちの「足による投票」による意志表示が間違ったものであるかのような記述が目立ちます)

今回の都知事選挙の一側面として、前述のような考え方には、繁栄する未来が見えず現実的では無いと多くの都民(地方出身者含む)が判断を下したのではないかと思うのです。

地方部で選挙によって選ばれる人たち、とりわけシニア世代の方々は、既に若者たちは地方政府を変えるための「手による投票」を諦め、「足による投票」に移っているという認識を持つ必要があると思います。そして、それを食い止めたいからと言って他人の財布を当てにしたところで一時しのぎにすらならない上、そもそも、限られた資源を若者の足をしばることに使うべきなのかどうかを考えるべきでしょう。

できることなら「手による投票」でも変わるかもしれないという希望を行動と結果で見せることが大切だと思います。

多くの若者は決して社会に無関心では無いし、無気力でも無いはずです。

後日、若者側の認識をもう少し深掘りしてみたいと思います。

それでは、また次回!