アニメ「図書館戦争」が完全に自由民権運動だった話【その2】

前回の記事では、アニメ「図書館戦争」で描かれている世界観と自由民権運動を展開した民権家の世界観が酷似しているということを、彼らのアウトプットの一つである私擬憲法を例にとって紐解いていきました。

「まあ、そうとも言えるけど、こじつけだよね」と思われた方のために、今回からは、よりアニメの内容に即して自由民権運動との共通点を指摘していきたいと思います。
(第2回で終えようと思いましたが、1つの記事が長くなるため、その3か4まで続けたいと思います)

地理的共通点

まず、わかりやすい点から述べると、主人公の笠原郁の日常を描くシーンで主な舞台となるのは、関東図書隊が所在する「関東図書基地」や「武蔵野第一図書館」「奥多摩訓練場」などは、全て「多摩地域」にあります。前回の記事で述べた「五日市憲法草案」が作られた五日市も「多摩地域」にあり、この地域は自由民権運動が非常に盛んでした。

そもそも、多摩の図書館と自由民権運動は密接な関係があったようです。

 多摩の図書館史は自由民権運動とともに始まったといえます。(中略)自由民権運動の発端が読書会や学習会を基盤とした学習結社だったことの当然の結果であり、新しい知識を吸収し自由な時代を作るためには図書館機能が不可欠だったということです。多摩には明治11年ころから学習結杜が作られ、町田の融貫杜や五日市の学芸講談会に一種の会員制図書館の存在が確認され、図書館活動の萌芽を見ることができます。ー「多摩の図書館の歩み」小平図書館

さらに、作中で大規模な戦闘行動の描写があるシーンは第3話「小田原攻防戦」と第11話「死闘!茨城県展警備」の二つなのですが、それぞれ神奈川と茨城が舞台です。

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image21(出典:「図書館戦争」図書館戦争制作委員会/Hulu)

ここで自由民権運動に目を向け、都道府県別の民権結社数に注目してみましょう。

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この表にあるように、関東図書隊の管轄である関東の中では、なんと東京を除いて神奈川と茨城がダントツで結社数が多いのです。
結社数が多いということは自由民権運動が盛んだったと言えるわけですから、おそらく衝突も激しかったでしょう。

「図書館戦争」では、まさにその様子が描かれていたと言っても過言ではなさそうです。

ちなみに、地imageで見てみると自由民権運動がいかに全国的な国民運動だったかということがわかりますね。

image0-2(出典:「日本の歴史25 自由民権」永井秀夫・小学館)

次回は、事件や人物に焦点をあてて解明を進めていきます。

アニメ「図書館戦争」がどう考えても自由民権運動の話にしか見えなくなってきますよ!